トイプードルの性格/基本情報

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トイプードルライフ,子犬,基本情報,性格

Model:Love Nitta

ふわモコの毛並みと、まん丸の瞳が魅力のトイプードル。

 

ぬいぐるみのように愛らしいビジュアルにひと目惚れをする方も多く、犬種別登録頭数では2008年以降連続で1位を獲得。

 

かわいらしい見た目でありながら順応性も高く、賢さを兼ねそなえている点も、人気の理由といえます。

 

トイプードルの性格や身体の特徴、健康面、飼いやすさ、カットの種類、歴史など、トイプードルにまつわる情報をまとめました。

 

はじめにー。

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Vershinin89/shutterstock

そもそもプードルは、「一般社団法人ジャパンケネルクラブ」(以下、JKC)の基準では、大きさによって4つのサイズに分類されます。

 

一番大きなスタンダードは45〜60cm、ミディアムは35〜45cm、ミニチュアは28cm〜35cm、トイが24〜28cmと定められています。

 

スタンダードは、ミディアムの外見と比率をそのまま拡大・伸展した形であり、ミニチュアはミディアムをそのまま縮小した形。

 

また、トイはミニチュアの外見と比率をそのまま縮小したものであり、4つのサイズはすべて同じ外見と比率を持っており、大きさだけが異なります。

 

こちらのページでは、中でも人気が高い「トイプードル」に絞って説明していきます。

 

トイプードルの特徴・飼いやすさの目安

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Baramyou0708/shutterstock

可愛さと賢さを持ち合わせ、多くの人に愛されているトイプードルですが、飼いやすさや健康面はどうなのでしょうか。

 

一緒に暮らしていく上で知っておくべきことをまとめました。

 

まずは「トイプードルライフ」オリジナルのチャートをご覧ください。

 

<家族愛> 5/5

トイプードルは人が好きで甘えん坊。

飼い主のことが大好きなので、そばにいたがる子も多く、寄り添いながら落ち着いた時間を過ごすことができます。

活発な一面もあるため、いっしょに遊んだりお出かけをしたり、さまざまなことを一緒に楽しむことができるでしょう。

 

 

<健康> 4/5

トイプードルは平均寿命が15〜16才ほどと言われており、比較的長寿な犬種です。

しかし身体が小さく華奢であるため、小さな病気が命の危険に繋がることも。

ほかの犬種に比べて四肢の病気になりやすい傾向があるため、愛犬の些細な変化に気付いてあげることが大切です。

 

 

<お手入れ> 3/5

トイプードルはカーリーコート(※)で、抜け毛が比較的少ないシングルコートが特徴です。しかし、放っておくとどんどん伸びてきてしまうため、定期的なトリミングが必要です。

たとえば、顔まわりの毛を丸くカットしてマズルを短く見せるテディベアカットなど、さまざまなカットが楽しめるのも特徴のひとつです。

 

※カーリーコート:くるくるとした巻き毛のこと。巻の細かいタイプから、緩やかにカールしたタイプまで個体差があります。毛質もふわふわと柔らかいタイプから、張りのあるタイプまで様々。水をはじきやすく毛が空気を取り込むので、泳ぎが得意な傾向があります。

 

 

<お金> 3/5

トイプードル特有の病気にかかりやすく(後述)、診察・治療費がかかります。定期的なトリミング、定期検診も欠かせないため、お金がかかると考えて良いでしょう。

トイプードルは一般的に飼いやすい犬種といわれていますが、命を預かる以上「飼いやすい犬は存在しない」と心に留めておきましょう。

 

 

<飼育環境> 3/5

トイプードルの骨はとても細く、小さな衝撃でも骨折してしまう恐れがあります。

ジャンプを防ぐための段差やスロープを設置したり、滑りやすい床や階段にはカーペットやコルクマットを敷いてあげるといいでしょう。

 

 

<食事> 4/5

小さくて華奢なイメージのトイプードルですが、食べすぎや運動不足が続くと肥満になる恐れがあります。

また、全身がふんわりとした被毛で覆われているので、肥満を見逃してしまいがち。

両手で胴回りを触り、太っていないかチェックするようにしましょう。

 

トイプードルの身体

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Savicic/shutterstock

トイプードルは、体高・体長共に24〜28cmほどの小型犬です。

体重は、オスが3〜6kg、メスは2〜4kgが平均で、オスの方がやや大きめ。

 

体高と体長が同じ長さで、正方形に近い「スクエア形」が理想とされ、どちらも24〜28cm程度がトイプードルのスタンダードとされています。

 

トイプードルの特徴といえば、ふわふわの被毛と丸いお目々。

そして頭はほどよく丸みがあり、額から目にかけて、わずかにくぼんでいます。

 

アーモンド形の黒っぽい色の瞳が、「ぬいぐるみのよう」と称される理由のひとつ。

マズルは長めで、まっすぐ伸びており、鼻の色は黒色か赤茶色がほとんどです。

 

スタンダード・プードルは、かつて荷馬車を引いたり、水鳥猟を手伝ったりする使役犬だったため、トイプードルにもその気質が残っています。

 

そのため四肢が長く筋肉が発達しており、高い跳躍力を持っているのです。

 

可愛らしい顔立ちから、一見おとなしい犬種に見えますが、実は活発で走りまわったり、遊ぶことが大好き。

 

運動欲求が高いので、扱い方によっては、吠えなどの問題が表出する可能性もあります。

子犬の頃から社会化を進めて、いろいろな物事に触れさせてあげましょう。

 

トイプードルの毛色と性格

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tanya.asfir/shutterstock

プードルの毛色は、単色が基本です。

 

JKCによると、2023年現在は「ホワイト、ブラック、ブラウン、グレー、フォーン」の5種類がスタンダードとして認められています。

 

従来は「レッド、アプリコット、クリーム、シルバー」という毛色も存在しましたが、現在はスタンダード上では「レッドはレッド・フォーン」「アプリコットはオレンジ・フォーン」「クリームはペール・フォーン」となり、「シルバーはグレー」に含まれます。

 

また、トイプードルは毛色によって性格が変わるといわれています。

 

先祖のスタンダード・プードルの毛色はブラックとホワイトの2種類。そのためブラックやホワイトには本来の賢さ、活発さ、用心深さが残っているとされています。

 

あとから生み出されたレッド・フォーンは人懐っこくて活発、オレンジ・フォーンはシャイで怖がりな一面も。

 

トイプードルは、子犬の頃がもっとも色が濃く、成長するにつれて少しずつ色が薄くなります。

 

これは「退色」と呼ばれ、自然なこと。成長過程のひとつとして見守りましょう。

 

 

◆ホワイト

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Jagodka/shutterstock

元々のプードルにあった毛色のひとつ。賢さと落ち着きを持ちあわせます。

飼い主に従順で、トレーニングがしやすい性格だとされていますが、警戒心が強い一面も。

 

 

ブラック

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Jagodka/shutterstock

ホワイトと同じく、元々のプードルにあった毛色のひとつ。プードルらしい勇ましさ、気品を持っています。

忠誠心があり、運動能力も高いといわれています。水鳥猟で活躍した祖先の名残が感じられます。

 

 

ブラウン

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ホワイトとブラックに次いで認められた毛色のひとつ。

陽気な性格で人も犬も好きですが、マイペースでつかみどころがない一面も持っています。

 

 

グレー

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Jagodka/shutterstock

グラデーションがかかったような被毛が上品な印象のシルバーは、ブラックから派生した毛色です。

落ち着いた性格でありながら、頑固でマイペース。ややシャイな一面も見られます。

 

 

フォーン

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Darren-Chia-Chin-Kok/shutterstock

明るいオレンジ寄りの茶色で人気がある毛色。性格は明るく、人懐っこくて活発、ヤンチャな子が多く見られます。

 

レッド・フォーンを薄くしたような淡くて優しい色味が人気。ほかの毛色よりも毛質が細かく柔らかいため、こまめなブラッシングが必須となります。

 

人懐っこく明るい性格ですが、シャイでやや人見知りな一面も持ち合わせています。

 

 

このように性格の違いが現われるのは、原色をかけあわせた中間色は、プードル本来の性格からはずれる犬がでやすいから。

 

生まれ持った個性や育った環境、社会化も性格に影響を与えますので、特色が当てはまらない場合もあります。

 

★2020年にトイプードルの「毛色名」が変更された

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A7880S/shutterstock

JKCの公式ホームページによると、犬種標準委員会の答申により、FCI犬種標準に基づく改正が、2020 年11 月12 日に開催された第275 回理事会において決議されました。

 

そのなかにプードルも含まれ、以下のように毛色が変更されました。

 

▼以下「一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)」引用

 

(1)「レッドを含む毛色」、「アプリコットを含む毛色」、「ベージュ」、「クリームを含む毛色」、「シャンパンを含む毛色」、「カフェ・オ・レを含む毛色」、及び「シルバーを含む毛色」の取り扱いについて

①従来「レッド」としていた毛色は、スタンダード上「レッド・フォーン」となります。

「レッド」でも登録できますが、展覧会へ出陳される犬は極力「レッド・フォーン」で登録してください。

 

②従来「アプリコット」としていた毛色は、スタンダード上「オレンジ・フォーン」となります。

「アプリコット」でも登録できますが、展覧会へ出陳される犬は極力「オレンジ・フォーン」で登録してください。

 

③従来「クリーム」、及び「シャンパン」としていた毛色は、スタンダード上「ペール・フォーン」となります。

「クリーム」や「シャンパン」でも登録できますが、展覧会へ出陳される犬は極力「ペール・フォーン」で登録してください。

 

④「カフェ・オ・レ」は、スタンダード上「ブラウン」か「ペール・フォーン」となります。

「カフェ・オ・レ」でも登録できますが、展覧会へ出陳される犬は極力「ブラウン」か「ペール・フォーン」で登録してください。

 

⑤従来「シルバー」としていた毛色は、スタンダード上「グレー」となります。

「シルバー」でも登録できますが、展覧会へ出陳される犬は極力「グレー」で登録してください。

 

⑥例えば「レッドを含む毛色」と言う場合、「レッド&○○○」、「○○○&レッド」「レッド・ブリンドル」等が含まれます。

 

※「レッド&○○○」や「○○○&レッド」については、スタンダード上「レッド・フォーン&○○○」や「○○○&レッド・フォーン」となります。

「レッド&○○○」や「○○○&レッド」のままでも登録できますが、いずれにしても、従来通りスタンダード外の毛色として、×印の記載対象となります。

 

※「レッド・ブリンドル」については、「レッド・フォーン・ブリンドル」の記載となり、従来通りスタンダード外の毛色として、×印の記載対象となります。

 

(2)「ベージュ」、「シルバー・ベージュ」、及び「ブルー」の取り扱いについて

①「ベージュ」、「シルバー・ベージュ」、及び「ブルー」は、スタンダード外のものとして、×印の記載対象となります。

 

②「ベージュ」については、スタンダード内の毛色である「ペール・フォーン」との区別を厳格に行ってください。

 

③「シルバー・ベージュ」については、スタンダード内の毛色である「グレー」や「ペール・フォーン」との区別を厳格に行ってください。

 

④「ブルー」については、スタンダード内の毛色である「ブラック」や「グレー」との区別を厳格に行ってください。

 

(引用元:一般社団法人ジャパンケネルクラブ

 

トイプードルのカット

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Natallia-Yaumenenka/shutterstock

トイプードルの被毛は生え変わりが少なく、放っておくと伸びつづけてしまうため、定期的なトリミングが必要です。

 

愛犬に似合うカットを探すのも、トイプードルと暮らす楽しみのひとつといえるでしょう。

 

ここでは、トイプードルライフ編集部一押しのカットを4つご紹介します。

 

 

\人気No.1/
定番スタイル「テディベアカット」

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その名の通り、クマのぬいぐるみ「テディベア」から名付けられたカット。

顔まわりの被毛を丸くカットし、マズルを短く見せるのが特徴です。

身体の被毛が短くなるため、毛玉が出来にくくなるというメリットもあります。

★「テディベアカット」を誕生させたのは日本人!

今では多くのトイプードルたちがテディベアカットを取り入れていますが、その生みの親は、東京都港区青山のトリミングサロン「DogMan」の代表・江頭重知さんなのです。

代表の江頭重知さんと、現在の愛犬・ブルーノ(オーストラリアンラブラドゥードル)

トイプードルライフでは「DogMan」を取材し、テディベアカットの誕生秘話もうかがっています。

 

▼記事はこちら

【取材】テディベアカットの生みの親。トリミングサロン「DogMan」が強く支持される理由と魅力

 

 

\カッコよさを追求!/
第一印象が勝負「アフロカット」

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Liudmila-Bohush/shutterstock

あえて顔まわりの被毛を多く残し、まん丸のシルエットにしたインパクト大なカット。

かっこよくもありコミカルな印象も与えるアフロカットは、どんな顔立ちのトイプードルにもよく似合います。

 

しかし、ボリュームがあるスタイルのため、毛玉ができやすいデメリットも。こまめなブラッシングが大切です。

 

 

\女の子にオススメ/
上品なお嬢様スタイル「トップノット」

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Jagodka/shutterstock

頭部の被毛を長く伸ばし「ちょんまげ」のように結ぶスタイルが特徴。

目が大きく見えるというメリットがあり、女の子のトイプードルに人気があります。

 

「トップノット」の結びっぱなしはNG。皮膚や被毛が痛む原因になりますので、一日一回(とくに夜の睡眠時)はほどいてあげましょう。

 

 

【ちなみに】祖先はこんなカットだった!

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Rosa/shutterstock

16世紀頃、水猟犬として活躍していたプードルは胸元や頭、足先に被毛を残すカットが主流でした。

 

それは、水に入る犬たちの心臓や肺などの大事な部分を守るためといわれています。

 

使役犬としてのトリミングカットは、凛々しささえ感じます。

ドッグショーの代表格「コンチネンタル・クリップ

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eAlisa/shutterstock

JKCでは、プードルのショー・クリップとしてパピー・クリップ(生後15カ月以下)、パピー・クリップⅡ(セカンド)、コンチネンタル・クリップまたはイングリッシュ・サドル・クリップが認められています。

 

その中で「コンチネンタル・クリップ」は、お腹から後ろ足にかけて、また、顔の被毛を刈り込んでいることが特徴。

 

「ブレスレット」と呼ばれるポンポンを足元に残した姿は、凛としていて、まるで貴婦人のような印象があります。

 

トイプードルの飼育特徴

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賢くて物覚えがいい

トイプードルは全犬種のなかでも、上位に位置するほど賢い犬種。

物覚えがよく、しつけをしやすい子が多いため、「芸」などを覚えることもできます。

 

 

被毛が抜けにくい

トイプードルは季節の変わり目に毛が生え変わらないシングルコート。被毛が抜けにくく、毛が舞ったり、服につく心配がありません。

また、くるくるの被毛が特徴のカーリーコートであるため被毛が抜けにくい反面、放っておくともつれやすく毛玉になったり、伸びつづけてしまうため、定期的なトリミングが必須です。

 

 

好奇心旺盛で活発

ルーツが水猟犬だった名残もあり、好奇心旺盛で活発な子が多いとされています。

走りまわったり、ボール遊びをすることが大好きなので、いっしょにお出かけをしたり、遊びたい人にはぴったりの犬種です。

しかし骨格が華奢のため、骨折や脱臼をしやすいという注意点もあります。

 

 

身体が小さく飼育しやすい

成犬でも体重は約3kg程度。小型犬なので、都心や集合住宅でも迎えやすい犬種です。

全体が覆われたキャリーバッグやカートを用いれば公共交通機関も利用できますから、車を所有していなくてもお出かけが可能です。

トイプードル自身も飼い主と一緒に出かけることを好むので、色々な場所に連れて行ってあげましょう。

 

 

愛情いっぱいで人懐っこい

きちんとお世話をすることで、飼い主への愛情も高まります。

一方で、自立心が高い犬種でもあり、四六時中の抱っこやべたべたした密着を好まない子もいます。

愛犬の性格を見極め、その子に応じて接してあげることが大切です。

 

トイプードルの成長(子犬~シニア)

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新生児期(生後50日頃まで)

トイプードルの成長は人間に比べるととても早く、生後50日で人間の1歳になります。

この頃は親やきょうだいと触れ合いながら、社会化の基礎が育まれます。

そのため、生後すぐに親きょうだいから離れてしまうと、触れ合いの経験が不足し、相手との接し方がわからなくなってしまいます。

すると、防衛的な要因から身を守るために攻撃的になる、怯えるなどの行動をするようになります。

 

 

子犬期(生後2ヶ月〜6ヶ月頃まで)

両親やブリーダーの元を離れ、家族に迎えられる時期。

好奇心いっぱいのこの時期は、トイプードルの生涯に大きく関わります。「社会化」をさせるために、さまざまな良い体験をさせてあげましょう。

身体の基礎をつくるのもこの時期ですから、食事や運動量も気にかけるようにしてください。トイレのしつけなど、トレーニングもはじめていきましょう。

 

 

成長期(7ヶ月〜1才頃まで)

子犬のトレーニングに加えて、基本トレーニングもはじめる時期。

心と身体が成長する頃でもあるので、社会化を継続していく上で、発達によって恐怖心が生まれる場合もあります。

愛犬の成長を慎重に見守りましょう。

 

 

成犬期(1才過ぎ〜9才頃)

トイプードルの生涯で、もっとも活動的な時期です。

生後8〜12ヶ月ほどで成犬の身体つきになります。1才を過ぎるころには成長が止まり、心と身体が安定してきます。

4才を過ぎると太りやすくなるので、食べ過ぎには一層注意が必要です。

 

 

シニア期(10才以降)

身体の変化に合わせて、トイプードルが快適に暮らせるようサポートしていきましょう。

いつまでも子犬のように見えるトイプードルも、10才を過ぎる頃には立派なシニア犬です。

活動量が減り、寝ている時間が長くなります。

フードをシニア用に切り替える、無理をさせないなど、愛犬の様子を観察しながら対応することが大切です。

 

トイプードルの避妊・去勢

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避妊・去勢手術を行う目的は、繁殖をさせないことだけに限らず、病気を防ぐためでもあります。

こちらでは、避妊・去勢手術を行うことで予防できる病気やメリット・デメリットをお伝えします。

 

 

手術の適性時期

トイプードルは生後7〜10ヶ月で性成熟期を迎えます。

手術は全身麻酔を用いるため、体力のある若いうちに行う方が良いとされています。

 

トイプードルの男の子の場合は、成犬になる前の生後7ヶ月以上〜3才未満。女の子の場合は、最初の発情期(ヒート)を迎える前の生後5〜6ヶ月に行うのが良いと考えられています。

 

 

去勢のメリット(男の子)

・前立腺肥大、精巣・肛門周辺の腫瘍、がんの予防。

精巣(睾丸)を摘出することにより、病気のリスクを減らすことができます。

 

・性格が穏やかになる

女の子への欲求不満が起こらなくなります。また、ほかの男の子と争うこともなくなり、ケガや事故を防ぐことができます。

 

 

避妊のメリット(女の子)

・乳がん、卵巣がん、子宮蓄膿症の予防

初めての発情期(ヒート)を迎える前に避妊手術を行うことで、女の子特有の病気のリスクを減らすことができます。

一回目の発情期が来る前に避妊手術を行うことで、乳がんは98%予防することができるといわれています。

 

・ストレスが緩和される

発情期にともなう出血もなくなり、発情期によって起こる行動変化もなくなります。

 

 

去勢・避妊手術のデメリット

・麻酔のリスク

手術には全身麻酔が必要です。手術を受ける場合、なるべく年齢が若い方が身体への負担は少なくなります。

近年は腹腔鏡手術を取り入れる病院も増えてきました。これは切開する部分が少ないので傷の回復も早く、痛みや身体の負担もさらに軽減されますが、通常の手術よりも費用がかかります。

 

・肥満傾向になる

手術前とはホルモン代謝が変わるため、体脂肪率が増えやすくなる傾向があります。

また、女の子の方がホルモン代謝による影響を受けやすいとされています。手術前と同じ食事量だと太ることが多いため、食事の見直しが必要です。

 

 

女の子の発情期(ヒート)とは?

女の子は、個体差はありますがだいたい生後7ヶ月〜1才までの間にはじめての発情期を迎えます。発情期は6〜10ヶ月周期が一般的です。

 

発情期に入る前の「発情前期(約7〜9日間)」から出血がはじまり、「発情期(約10日間)」に入ると出血が減ってきます。

 

出血をともなう時期は、犬用のサニタリーパンツやナプキンをつけて装着し、愛犬が快適に過ごせるようこまめに取り替えてあげましょう。

 

トイプードルの春夏秋冬

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寒暖差が大きいと体調を崩す原因になります。1年を通して温度差がなくなるよう、室内環境を整えることが大切です。

 

理想の室温は24度前後。人が少し肌寒く感じる程度といわれています。

 

トイプードル自身で体温を調整できるよう、保温マットや冷感マットを置いてあげるといいでしょう。

 

 

<春>

寒暖差による体調変化に注意しましょう。

狂犬病の予防接種は4月頃、ノミ・ダニ対策とフィラリア症予防は5月頃からはじめます。

 

 

<夏>

高温多湿の夏は、トイプードルが最も苦手な季節です。

熱中症・日射病を防ぐために部屋の風通しを良くしておき、散歩は涼しい時間帯に行うなど、対策を行いましょう。

ノミ・ダニ、フィラリア症の予防対策は忘れずに。

 

 

<秋>

暑さが残るうちは、夏と同様に暑さ対策を行い、寒暖差による体調の変化に注意してあげましょう。

夏バテで食欲が落ちていた子も、暑さが落ち着くと食欲を取り戻しますので、食事量の管理をして肥満を防ぎましょう。

 

 

<冬>

暖房器具によるやけど、保温マットでの低温やけどなど、事故に注意しましょう。

寒さで風邪をひきやすくなるので、散歩はあたたかい時間帯に、防寒着を着せてあげるなど対策をしましょう。

 

トイプードルの社会化とトレーニング

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賢く物覚えがいいトイプードルは、トレーニングをしやすい犬種。

 

人間社会で暮らすためにしてほしいこと、ダメなことを教えてあげることで、一緒にできることの幅を広げていきましょう。

 

 

『社会化』とは

人間社会のさまざまな物事に慣れてもらうことです。

物事に適応しやすい子犬の時期に、生活音を聞かせたり、いろいろな場所に連れていったりして、多くの経験をさせましょう。

 

 

『社会化』で大事なこと

段階を踏んで慣らしていくことです。

愛犬の性格が繊細なら、いきなり大勢いる場所に連れていったり、犬だらけのドッグランに出かけることは控え、散歩で人と触れ合うなど、小さな刺激から初めていくことが大切です。

 

 

『社会化』の進み方

犬によって社会化の進み方、できる範囲は異なります。

子犬は順応性が高く、いろいろなことを吸収しやすいため、生まれた直後から10ヶ月頃までが一番社会化が進む時期といわれています。

 

10ヶ月を過ぎるとそれぞれの好き嫌いが明確になるので、苦手なものが表に出やすくなります。

 

その分、社会化の進み方も緩やかになりますが、社会化が進まなくなるわけではないので、成犬になってもさまざまな刺激を与えてあげましょう。

★社会化のスピードは、それぞれ

なかには社会化への順応性が高くない子もいます。

 

もともとの許容量が少ない犬は、ある程度から社会化が進まなくなる傾向があります。

その場合は無理に人や犬に接触させたりせず、距離を取ったり、散歩は人や犬がいない時間を選んであげましょう。

 

愛犬にとって安心な暮らし方を考えることが大切です。

 

 

社会化と並行して行いたいのがトレーニングです。人がしてほしいことを押し付けるのではなく、「してほしいこと、ダメなことを教えてあげる」のがトレーニングの目的。

 

愛犬の性格に合わせた正しいトレーニングを行うことで、コミュニケーションにつながり、関係性を深めることができるでしょう。

 

トイプードルがかかりやすい病気

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トイプードルは平均寿命が15〜16才と比較的長寿な犬種。

 

いつまでも健康でいてもらうために、けがや病気をしないよう早期発見・早期治療が大切です。

 

身体が小さく骨が細かいトイプードルは、飛び跳ねることが大好き。そのため、とくに四肢の病気に注意が必要です。

 

 

◆膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)

先天的なものと、事故により後ろの足の膝蓋骨が外れてしまう後天的なものがあります。

突然足を上げて痛がったり、足を引きずったりしたら要注意です。

慢性化すると、膝蓋骨を正常な位置に戻す手術が必要になります。

 

 

◆四肢骨折(ししこっせつ)

ジャンプが好きなため、飛び降りたときの衝撃で骨が折れてしまうことも少なくありません。

激しい痛みを感じて、足を浮かせて歩くようになります。足の腫れや変形もみられるため、注意してあげましょう。

予防のためには、日頃から高所に上がらせたり、飛び跳ね過ぎないようにしてあげることも重要です。

 

 

◆レッグ・ペルテス病

足の先端にある血管に異常が起こり、骨頭が変形したり壊死したりする、遺伝しやすい病気です。

後ろ足を片方上げたまま歩いたり、後ろ足を引きずったりしたら要注意です。

生後1年以内に多く見られる病気です。

 

 

◆股関節脱臼(こかんせつだっきゅう)

落下や打撲など外部からの強い衝撃が股関節に加わると、股関節が大腿骨から外れます。

急に後ろ足を上げたまま歩いたり、後ろ足を引きずったり、歩かなくなります。

全身麻酔が必要な処置になるので、けがをさせないよう日頃から注意してあげましょう。

 

その他『流涙症(涙やけ)』にも要注意

四肢の病気の他にも、気をつけたいのが『流涙症(涙やけ)』

涙が多過ぎたり、べとつく目やにの影響で目頭の毛が茶色く変色してきます。

トイプードルにはよく見られ、悪化すると湿疹、皮膚炎、まぶたのけいれんなども起こります。

目の病気で起こることが多く、流涙症の大半は目の病気に起因します。

放っておくと細菌が繁殖してしまいますので、目のまわりは清潔に保ち、悪化しないよう注意しましょう。

 

 

★かかりつけ医を見つけておこう

どんなにきちんとお世話をしていても、病気になってしまうことはあります。愛犬の異常を見逃さないためにも、日々の健康チェックを欠かさず行いましょう。

 

また、病気になってしまったときに備えて、かかりつけの信頼できる病院を見つけておくことも大切です。

 

とくに気になる症状がなくても、半年に一度は健康診断を受けておくといいでしょう。

 

トイプードルにおすすめのサプリメント

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膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)など、四肢や関節の病気が多いトイプードルには、コラーゲンサプリ「Ta-Ta(タータ)」がおすすめです。

 

コラーゲンは、関節の軟骨細胞に作用すると考えられ、軟骨自体の再生を助けることで健康をサポートします。

 

また、加齢により骨と骨を支える関節軟骨がすり減ると、骨同士が直接触れ合ったり神経を圧迫することで、痛みが発生します。

 

コラーゲンは関節軟骨の再生に寄与しますから、さらなる健康維持を期待できるのです。

 

 

皮膚・被毛の健康維持にも!

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さらにコラーゲンは、皮膚の線維芽細胞※(せんいがさいぼう)にも作用すると考えられています。

※線維芽細胞……ラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸といった真皮の構成成分を作ります。

 

丈夫な皮膚をつくる手助けをしてくれるので、健康的な皮膚状態の維持が期待できます。

 

よりよい状態の皮膚をキープすることで、ふんわりやわらかな被毛につながります。

 

 

シニア犬はもちろんのこと、子犬期から取り入れるに越したことはありません。

今トイプードルと暮らしている方も、これから迎える方も、ぜひチェックしてみてください。

 

 

トイプードル(プードル)の歴史

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Alicia-FLs/hutterstock

プードルの原産国は諸説あります。古くからヨーロッパ大陸各地に存在し、長い時間をかけてさまざまな犬と交雑を繰り返し、ドイツからフランスに入ったという説が有力になっています。

 

プードルのフランス名である「caniche(カニシュ)」とは、メスのアヒルを意味するフランス語の「cane」という意味で、本来の用途が水鳥猟の際の回収運搬犬だったことに由来しています。

 

当時のプードルは現在のスタンダードか、それよりも少し大きいくらいで、16世紀頃から使役犬として水鳥猟などで活躍していました。

 

17世紀に入ると、プードルを小型化したトイプードルがフランスの上流階級の間で愛玩犬としての人気を得たことで他国にも知られるようになり、18世紀には英国でも一定の人気を獲得していたといいます。

 

この頃には現在の4サイズ(スタンダード・ミディアム・ミニチュア・トイ)が出揃うほどの人気ぶり。

 

そして、4つのサイズ及び様々な毛色から好みにあった子を選べることから、愛玩犬として人気を博すようになりました。

 

日本にやってきたのは、1949年頃。アメリカから来た3頭のミニチュア・プードルが最初といわれています。

 

そして約2000年頃から、従来のプードルのイメージを覆す「テディベアカット」が誕生し、その衝撃とともにトイプードルブームが到来。

 

尚、「テディベアカット」を誕生させたのは、東京都港区のトリミングサロン「DogMan」の代表・江頭重知さん。

同サロンは現在もつづいており、本店と青山店の2店舗を運営しています(2023年5月現在)。

 

こうしてトイプードルの人気がブレイクし、ついに2008年には犬種別登録件数が1位に。

以降はトップの座を守りつづけています。

 

トイプードルを飼っている著名人 

佐々木希さん:エルマちゃん、ルナちゃん

里田まいさん: ハルくん

吉田沙保里さん: リリーちゃん

深田恭子さん: ポッケちゃん、メロンパンナちゃん

手越祐也さん: エマちゃん、ティファちゃん

浅田真央さん: エアロちゃん、ティアラちゃん、小町ちゃん

板野友美さん: クータちゃん、チークちゃん

本田翼さん: ガブちゃん

水嶋ヒロさん: アオちゃん、ラキちゃん

みちょぱさん: ぐみちゃん

優木まおみさん: コムギちゃん

RIKACOさん:ノアちゃん、グリちゃん

デヴィ夫人:モカちゃん

格闘家・角田信朗さん:プッチーちゃん、チコちゃん

小川菜摘:トコちゃん

石野卓球さん:サルちゃん、ゲンキちゃん

 

※2023年5月現在

 

 

 

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